工作の時間 その1
バットジョイント船用ロッドのバット部の作成
4OZlevellineは、舟釣りも行っていますが、この道具たちも工夫して作成したり、改造したりしています。
今回の記事は「バットジョイントロッドのバット部の作成」です。
写真のバット部で、下の2本は自作ですが、上の2本はそれぞれオリジナルのバット部です。
ここで、一番上は今はやりの落とし込み用ロッドで「ゴウイン落とし込み234M」のバット部ですが、
シート下部から30cmほどで、他の3本に比べて短いことが分かります。
これは、ギンバルを付けるために短くしているようですが、通常使いにおいては短すぎて、脇に挟むことができませんので力が入りません。
他の3本の様な一般的なバットは約38cm程度で、この8cmが使い方に大きく影響してきます。
前回の、沼島の落とし込み(ひっかけかからし釣り)では、一番下の自作のバットを使用しましたが、グリップのエバ部分が長く、
ロッドホルダーに掛けるときに、トリガー部分がホルダーの前の部分に干渉して使いづらいことも多々ありました。
真ん中の2本の様なSD型のシートの場合、手持ちで釣る場合、手首に負担がかかるため、長時間は使いたくない形状です、
このため、新たにトリガータイプを作成しようと考えていました。
バット部分は使い方によってけっこう力が掛かりますので、一般的に市販されている肉厚1mmのカーボンパイプでは強度的に心配なため、
4OZlevellineは、投げ竿の2#を使用していました。
ただ、新品(使用している)竿を使うのはもったいないので、折れた竿の活用として流用していましたが、そんなに都合よく調達できません。
ちなみに4OZlevellineが折ったロッドは50年以上の釣り歴の中で2本だけです。(Hアマゾンとダイコーの振出)
ここ40年以上竿を折ったことがなく、材料の調達はお友達からの調達しかありません。
そんなに都合よく調達・・・誰か竿を折らないかななどと、悪い考えはしていませんヨ!・・・・
そんな時、たまたま広島の先生がスピンパワーの2#が折れた竿を再生できないかなと、ブログにアップされていました。
4OZlevellineは、昔むかしワンピースロッド(3.75mのカツオの一本釣り用竿)を2つに切ってインロー継を作ったことがありますが、
フェルール部分は、元になった竿の切断部分より強くなければなりませんので、フェルール部分は他の使わないスペックのカツオ竿を切って使ったり、
使わなくなった投げ竿を流用したりして作成していました。
ただ、竿を切って入れるだけではなく。重なり長さを考えながら、2重3重として、切った竿のテーパーを考慮して、フェルールのテーパー合わせをしたりして、
結構、手間がかかりました。
この竿は、キャスティング競技でも使用できましたので、やり方によっては面白い改造手法になります。
****今でも、カツオ竿は入手可能で、グラスロッドとカーボンロッドの双方から選択可能です。
****また、カツオ竿は遠洋漁業の漁師が使いますので、漁の途中で折れたりしないように特に頑丈に作られています。
****グラス製で3LASPWの型番なら、丁度スピンパワーHiⅢの一番手固い竿の感じです
ただ、現在のハイカーボンの投げ竿の場合、太い部分では(2#や元部)十分な強度をもつフェルールの作成が難しく、
また、折った竿の場合素材が縦に割れている(裂けている)場合が多いので、この場合は再生は不可能に近くなります。
穂先であれば、強度的にもそんなに強くしなくても良いので、上の手法で、インロー継ではなく折れた部分の固定での再生ができます。
友人のイカ様師が穂先を折ったので、カーボンソリッドを継材として使って再生したり、ソリッドそのもので先の柔らかい竿に改造したりしています。
残念ながら、スピンパワークラスでは2#の再生は不可能そうなので、持ち主様におことわりしていただいて、この折れ竿を(2#)を譲っていただきました。
タイミング的にすごくラッキーでした、本当に御礼申し上げます。先生、ありがとうございました。
さて、到着した2#ですが、折れた部分がささくれ立っているので、ルーターのミニカッターで1cmほど切ってみると、
案の定、2cm以上縦に裂けています。
残念ながら、これではインロー継でも再生は不可能でしょう。
前置きが長くなりましたが、ここから「工作の時間」です。
上記の報告をしたうえで、改めてバット部分の制作に移りますが。
エバの成型には過去のブログで紹介しました「エバ用旋盤 モドキ」で削っていきます。
富士工業のカタログにも制作の方法が紹介されているので参考にされるといいかもしれません。
従来のトリガー付きのバットはエバの部分が長く、このため竿受けとの相性が悪かったので、
今回は必要最小限とし、できるだけ短くします。
自分の好きなような形状に削って、内径部分をタコ糸などで合わせて、エポキシ接着剤で固定して・・・・はい、終了。
今回作成したバットは上のほうで、クランプの固定部分を長くとっているので、バッチシでしょう。
さて、これを持って次の週末は「ウタセ真鯛」で頑張ってきます。